値動きの理由探しよりも価格変動に追随したほうが賢明?!

暴落と暴騰を繰り返すべき乗則なマーケット

市場価格は合理的な人間の振るまいにより、需給バランスに従っていずれ適正価格に収斂されていくという古典派経済学とは対象的に、金融商品の価格推移について、正規分布ではなく、べき分布でとらえた方が自然だというのが経済物理学者たちの見立てです、その見立てに従ってみていくと、金融市場に暴落と暴騰がそこそこの頻度で発生するとして、それとは逆の、急激な反転が起きることがよくあります。チャートは時間軸が大きくても小さくてもその構造には大小が存在しないという「自己相似を保つフラクタル構造」ですから、プチ暴落やプチ暴騰は日々発生しており、その反動というのもしばしば目にすることができます。

たとえば、ドル円(USD/JPY)の相場でみますと、東京市場の平日午前9時55分に向かって、早朝からじわじわと値が上がっていく現象が発生する頻度は高いです。特に5・10日(ゴトウビ)は値が上がりやすいのではといわれているのは昔から有名ですね。ですが、順調だった上昇が、午後から夕方にかけて、ロンドンを中心とする欧州勢が参加してくると、突然、真っ逆さまに急落するというパターンがありますね。

この動きは、もちろん欧州の金融機関がドルや円を捌くことで発生しているのですが、1兆円規模の日銀によるドル買い円売り介入ですら価格をなんとか1円程度動かせるといわれるレベルですから、大きな値動きの全てが金融機関によるものではないことは明らかです。実際のところは、金融機関の動きをきっかけ(触媒)として、投機マネーが過敏に反応した結果とみることができます。

チキン
投機家の多くは、経験上、べき乗則で市場が動くことを肌感覚で認識していますから、抵抗線を上抜けたり、支持線を下抜けしたりすると、順張りルールに従い、がんがんポジションを増やして仕掛けていきます。やがて値が重たくなってくると、チキンレースの様相を呈し関心はいつ利益確定するかという一点に研ぎ澄まされていきます。そして飽和状態から、ごくごく小さな利益確定の動きが連鎖を始め、そこに逆張りを仕掛ける人間が入ってくると、反転が発生するとみることもできます。

金融マーケットも自然と同じ「自己組織化」

金融市場が動き出すのは、多くの場合で、何らかの突発的ニュースや経済指標発表、要人発言があった時ですが、特に値動きの決定的な事象がなくても大きく動くことがあります。経済アナリストの多くは、色々ともっともらしいことを述べますが、本当に動きを解明しているかどうかは分かりません。

そもそも材料なしで値が大きく動くことがありえるのか、ということですが、自然の中から秩序が生まれてくる「自己組織化」を知ると、金融市場の不可思議な動きも十分に理解が可能になってきます。

自己組織化はアメリカの理論生物学者のスチュアート・カウフマンにより一躍有名になった考え方です。彼は、突然変異と自然淘汰によるダーウィン的進化論に対し、小さな構造体がじわじわと集まって、触媒などの力を借りながらより複雑な構造体を構築するという動きを「自己組織化」と名付け、進化論には自己組織化の考えを組み込むべきかもしれないと唱えています。

この理論をそのまま金融市場にあてはめるのは乱暴ですが、方向感のない分子レベルの動きが、だれかが指導するわけでもなく、一定方向に収斂されていくことがあり得る、と知っておくことは、マイナスにはならないと思います。

ですから、特に主だった材料もなく、ずるずると相場が一方向に動いたとしても「おかしい! 何が起きているんだ!」「説明がつかない!!」と取り乱すことなく、「自己組織化と似た動きが起きてるんだな」ぐらいに思って、対処方法を冷静に考える方が精神衛生上もいいかもしれません。

疑似的なモデルからは「何に気を付けるか」を見出す

フラクタル概念を考え出したブノワ・マンデルブロ氏は、フラクタルの理論を使って、金融市場のチャートを再現することに成功しています。再現されたチャートは、実際のチャートと区別がつかず、氏によれば、ベテランの経済アナリストですら本物と偽物の違いを見抜けなかったそうです。

偽物の宝石

マンデルブロ氏は、自己相似形のフラクタルにさらに伸び縮みする時間軸も組み込み、「マルチフラクタル」というモデルを考案しました。その振る舞いの精巧さから、実際の金融市場の予測も可能なように思えますが、氏は「予測には至っていない」と断言しています。

残念ながら、非常によくできた偽物であっても、本物がこれからどう動いていくかは分からないのです。ただ、モデルからは、これから先、どういう動きがあり得るのか、何に気をつけなくてはいけないのかという可能性を知ることはできます。

金融市場のチャートがフラクタル構造であることは述べましたが、大小の規模を問わない構造体であれば、分や時間といった短い時間のチャートの特性から、今後の日、月、週レベルの動きを推測することは十分可能です。ただ、注意しなくてはいけないのは、推測する際は「自分に都合の悪い方向」を重視することです。損失を回避したいがため自分の期待通りに値が動くことを祈ってもたいがいその通りにはなりません。

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