FX業者選びで絶対知っておきたい違い

目先の利益だけではない多角的な視点が必要

FX業者をどこにするかはとても大切です。キャンペーンやキャッシュバック、おまけアイテムの多さだけで決めていませんか。お金に余裕がある方であれば、複数の業者に口座を開設してトレードすることもあるでしょうが、多くの方はせいぜい2,3の業者というケースが大半だと思います。トレードツールの使いやすさやサポート態勢、自分が使いたいトレードルールの有無などチェックすべき項目は多岐に渡りますね。今回は、そんな業者選びで絶対に知っておきたいポイントを解説します。

ギャンブル
みなさんは「のみ」と呼ばれる行為をご存じですか? ギャンブルや有価証券、金融商品取引などで知られますが、単純にいえば「顧客の注文を市場に出さず、仲介者自身が取引者となって注文をのみ込んでしまう行為」です。たとえば、ある金融商品の取引で取次業者に「1枚10万円で買ってほしい」と注文するとします。本来であれば、取次業者は市場に「1枚10万円で買い」のオーダーを流して、取引を成立させなくてはいけません。でも、いずれ下落すると予想して注文を出さずにいたらどうでしょう? 仮に「1枚5万円で買える」水準まで下落すれば、差額5万円は取次業者のものです。

これが「のみ」と呼ばれる行為です。悪質な「のみ」では、顧客が儲かってしまう場合でも払い出しに応じず、言葉巧みに次の注文をさせて、その注文ものんでしまい、いずれ顧客側に損失が出るように仕向けるケースもあるそうです。詐欺商品先物取引法では禁止され、詐欺罪に当たることもあります。でも、実はFXにおいて、のみ行為自体は即摘発されることはありません。投資家の自己責任という形で、業者が事前に「のみをすることもありえます」と告知した上で、最良執行義務を適切に果たしていれば、オーダーを市場に100%流す責任は免れます。

「えー! じゃ私たちは市場とは関係なくFX業者と取引してるってこと?」。はい。実はすべての注文がそうだとは言い切れませんが、「くりっく365」のような取引所取引ではない「店頭取引」のFX業者は可能性がゼロではありません。まず、私たちの注文はマッチングと呼ばれる売り買い逆の注文と相殺されます。相殺からあぶれた注文はそのままFX業者のディーラーがのむこともありますし、カバー先の金融機関や市場に流すこともあります。FX業者側とすれば、相殺によりスプレッド分の儲けが入りますし、うまくディーリングできれば差損で儲けることも可能です。こうしたディーラーが差配する余地が残る取引スタイルはDD(ディーリング・デスク)方式と呼ばれます。

ディーラーの操作がないからって必ずしも良いばかりではない

他方、店頭取引であっても、ディーラーが介在せず全ての注文をインターバンクに流すことを約束している業者も存在し、そのスタイルはNDD(ノー・ディーリング・デスク)と呼ばれます。顧客の注文がディーラーの操作なくインターバンクに注文が流れるので、フェアといえばフェアに見えますが、NDDにはデメリットもあります。NDD方式を取るFX業者の場合、業者の利益はのみ行為以外で生み出さなくてはならないので、サービス面での質が見劣りしたり、買値と売値の差であるスプレッドが高かったりもします。

比較する
NDDと比べると、ご想像の通り、DDはサービスが充実していたり、スプレッドが極めて小さかったりといったメリットがあるということでもあります。なので、DDが卑怯だとかアンフェアだとかは一概にはいえません。かつては、DD方式のためにFX業者によって価格表示にばらつきがあったり、約定拒否があったりもしましたが、現在、こうした悪質な業者は少なくなっており、DDといっても頻繁にのみ行為をしているというよりはマッチングの適正化や安定的なスプレッド提示に努めているというケースが大半です。

逆にNDD方式は海外業者によく見られるのですが、本当にNDD方式なのかどうかは私たち顧客には確かめようがありません。もちろん、NDD方式であると偽って取引していれば詐欺行為に当たりますが、代理人を立て、訴訟を提起する手間があることを業者サイドに見透かされて、放置されていないとも限りません。疑い出すとキリがないのですが、海外業者はレバレッジ規制適用外である一方で、資金の信託保全もなかったりするので、あくまで自己責任でうまく利用する心構えが必要と思います。

以上のように、FX業者選びに際しては、店頭取引と取引所取引、DD、NDDの違いぐらいは把握しておいた方が賢明でしょう。国内業者は金融庁の目が光っているので、優良業者が大半ですが、こまかな仕様は業者の裁量に依る部分がまだまだ多いです。キャンペーンの豊富さやスプレッドの小ささの背景には、それを支える顧客側の負担があるはずです。だからといって、スプレッドが大きかったり、サービスが貧弱な会社が顧客第一主義を取っているとも言い切れず、やはり使い勝手が自分に適しているかどうかが、大きなポイントとなります。

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